水を飲むと「この水硬いなぁ」「この水なめらかで飲みやすい」など、コメントを聞かれたこともあると思います。
実際のこのコメントが合っているかいないかは定かではありませんが、水には硬度というものがあります。
「水に硬さ?」と思われる方もおられるでしょうが、水にこだわっている方や、新たに美味しい水を探している方は、すでに認知されている言葉です。
ここでは、水の硬度についてお話します。
水の硬度とは
水の中には色々な成分が含まれています。
ミネラル成分もその1つです。
ミネラル成分は、カルシウム・カリウム・ナトリウム・マグネシウム・亜鉛・リンなど、
その他にもたくさんのミネラルが存在します。
ミネラルは、人間の体で生成出来ない栄養素です。
その中でも、カルシウムとマグネシウムの含有量で水の硬度が、決まってきます。
単位はmg/Lで表せられています。
硬度の区分
軟水と硬水は、どこで分けられるのか図によって表します。
軟水 | 0~60mg/L未満 |
---|---|
中程度の軟水 | 60以上~120mg/L未満 |
硬水 | 120以上~180mg/L未満 |
非常な硬水 | 180mg/L以上 |
上記の表の様に、4区分で軟水・硬水と分けられます。
軟水・硬水で向き・不向きがある
日本では、昔から軟水が天然水として採られていた事もあり、日本人の口には軟水が向いています。
海外のヨーロッパなどでは、硬水の水が当たり前で、よく海外旅行で外国の水を飲むと、おなかを下したりするのも、この硬度によるものもあります。
日本料理でも昆布だしなど、30mg/Lまでの軟水を使うと旨味成分が風味豊かな出汁が出来ます。
代わりに硬水を使うと、昆布のタンパク質と結合して、灰汁(あく)になってしまい美味しい出汁が出来ません。
硬水の悪いところを書きましたが、硬水にも沢山良いところがあります。
200~300mg/Lぐらいの硬水でお肉を煮て出汁を採ったり、肉料理に使うと、肉を堅くするタンパク質と結合し灰汁(あく)となり、お肉自体が柔らかくなります。
灰汁を取り除けば、透き通った出汁になります。
飲み物では向き・不向きというより、好みによって
軟水・硬水を分けられます。
コーヒーや緑茶などを軟水で頂くと、素材本来の風味や苦味を、出すことが出来ます。
硬水で頂くと、苦味や渋味などを抑え飲みやすく
感じる方もいるでしょう。
硬水はミネラル成分を多く含んでいますので、肩こりなど疲労物質の乳酸を中和する働きがありますので、
そういった方は、硬水を飲むのも良いでしょう。
赤ちゃんに飲ませる水は軟水で
生まれたての赤ちゃんは内臓器官が、まだ未発達の段階です。
その段階でミネラルの多く含む硬水は、内蔵の負担になったり、おなかを下す原因になります。
「ミネラルウォーターはダメ!!」と言われる方もいますが、硬度の低い軟水のミネラルウォーターなら大丈夫です。
その他にも、純水(ピュアウォーター)と言われるミネラル・不純物を取り除いた水もありますので、検討されても良いでしょう。